誰にも相談できないときにどうするか?【DV・虐待・モラハラ】

過去の私
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 プライベートすぎて、家庭の問題って、人に相談しにくいんだけど……。親兄弟・友達でも、専門家がいる相談窓口でも。

今の私
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 誰にも(どこにも)相談できないときに、自分一人で対処できることをいくつか挙げるね。合う方法が見つかるといいんだけど……。

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相談するのは簡単か?

「ひとりで悩まないで誰かに相談しよう」まわりの人から散々そう言われてきたし、いじめや自殺防止のポスターにもたいてい書いてある。
 そうなんだけど。その通りなんだけど。相談できないから苦しんで、絶望しているんじゃないか。どうしてそんな簡単に言うんだろう。私はずっと疑問に思っていました。

 これは『「死にたい」「消えたい」と思ったことがあるあなたへ』(レビュー)という本からの引用です。

 私もまったく同じこと考えていました。モラハラ夫に悩んでいた当時(現在は離婚済み)、情報を探すと、自治体などの相談窓口から発信されるのは「相談してください」というメッセージ一辺倒。電話番号やら、メアドやら、SNSの連絡先やらがあるだけで、それ以外の情報は皆無。あたかも、相談しない限り、何も助けてやらん、と言われているように感じました。

 たとえば「緊急に避難しなくてはならない状況が想定されるなら、持ち出すものをまとめておくように」とか、辛い日常の中でも、よすがになりそうな情報ってありますよね。そういうのを発信してくれてもいいんじゃないか、と恨めしく思いました。

 簡単に相談できない理由は、色々とあるでしょう。

  • 人とうまく話せない
  • 悩みを人に明かすことに抵抗がある
  • 適切な相談先が分からない
  • 相談窓口が開設されている場所や時間で、相談する都合が付けられない

 冒頭で引用した 『「死にたい」「消えたい」と思ったことがあるあなたへ』 の著者(の一人)が挙げた「人に相談できない理由」は、人とうまく話せないから。誰かと話すときに顔が真っ赤になる赤面症などを気にしていました。

 私自身は、悩みを誰かに明かすこと自体が苦手でした。プライバシーに関わることだし、かわいそうとか苦労しているとか、人に思われたくなく……。

 そして、そういう誰にも相談できない人って、少なくないと思うんですよ。カウンセラーやら弁護士やらコンサルタントやらコーチやら、プライベートで専門家に相談する文化って、日本に根付いていませんよね。

 実際にそれを裏付ける統計があります。『男女間における暴力に関する調査報告書』(内閣府男女共同参画局、平成29年12月アンケート調査、平成30年3月公開、レビュー)から、配偶者から何らかの暴力を受けたことがある人に相談先について尋ねた結果を引用します。誰にも(どこにも)相談していない人が男女共にもっとも多く、女性では38.2%、男性では69.5%になります

配偶者からの暴力の相談先(複数回答、単位%)
  • 1 弁護士・弁護士会、カウンセラー・カウンセリング機関、民間シェルターなど
  • 2 以下を除く、市役所などの公的機関警察
    • 配偶者暴力相談支援センターや男女共同参画センター
    • 法務局・地方法務局、人権擁護委員
  • 3 配偶者暴力相談支援センター(婦人相談所等)および男女共同参画センター
  • 4 教員、養護教諭、スクールカウンセラーなど

 誰かに(どこかに)相談するなんて、ぜーんぜん簡単じゃない

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相談以外の対処法

 誰にも相談できない人に対して、相談するようにひたすら説くよりは、他の対処法についての情報も提供したほうが建設的じゃないかと思います。ここでは人とコミュニケーションを取らずに、自分一人でできる対処法をピックアップしました。

  • 紙に考えや思いを書き出す。愚痴、悩みなど。状況や、自分の中のモヤモヤを言語化する
  • 相談サイトを閲覧する。同様の悩み事をすでに相談している人がいないかを検索します。このサイトで紹介した本『鴻上尚史のほがらか人生相談』(レビュー)の元ネタのサイト「AERA dot.」など
  • 本を読む。私はこの方法を採用。関連の本の一覧表をこのサイトで用意しています
  • 自分を癒す。悩み事をいったん脇におき、心身に快適なことをする

 なお、私はモラハラ夫に困り果て、最終的にはさまざまな相談窓口を頼りました(相談体験)。結果、相談して良かった、そのおかげでモラハラ家庭から脱出できたと、今でも感謝しています。やっぱり相談員は、その道のプロなんだと思いました。その経験から、今は誰にも相談できないとしても、「相談する」という選択肢を心の中で持っていることは重要だと考えています。

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まとめ

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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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