児童家庭支援センターの育児相談に私もモラ夫も子供も行ってみた(前編)

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体験談(前半)

 私が生まれて初めて利用した行政の相談窓口は、児童家庭支援センターでした。当時、長女(上の子)はモラ夫の過干渉・依存によりツラい思いをしており、長男(下の子)はモラ夫の目には見えていないようで悲しみを抱えていました。

 自分一人でモラ夫に抵抗し、子供をかばっているうちに、モラ夫の子供に対する攻撃がどんどん巧妙になっていきました。ついに対抗手段が頭に浮かばなくなり、ようやく「プロに頼ろう」と思い至りました。どこに相談すべきか分からなかったので、そこから調べて、最終的に広報誌を見て児童家庭支援センターに連絡・予約しました。

 家庭内のことなので、小学校や保育園に相談することは考えませんでした。ただ、実際にはスクールカウンセラーは家庭内の困りごとにも対応しています。このことは、ずっと後になって小学校のスクールカウンセラーに会って知りました(体験談)。

児童家庭支援センターとは

 児童家庭支援センターは各地域に設置されている無料の相談機関です。子供に関する困りごとの相談などを受け付けています。

 東京都では「子ども家庭支援センター」、大阪府では「子ども家庭センター」という呼称が使われているなど、地域によって名称にはバラつきがあります。

 制度上は児童福祉法に基づき、都道府県・市区町村・社会福祉法人が設置運営しています。1997年(平成9年)の同法改正によって新たに制度化され、翌年、厚生省(当時)が都道府県・指定都市に児童家庭支援センターの設置運営に関する通知を行いました。

 ちなみに、事そこに至っても、子供への「虐待(強い言葉ですよね)」とまでは思わず、また私自身もDV被害者であることに気づいてもいませんでした(← アホだ)。したがって関連の書籍を手に取ることもなく、自分のためのカウンセリングや相談なんて頭の片隅にもありませんでした。

私の面談

 初めて児童家庭支援センターに相談に訪れたときは、まずA4用紙1枚のアンケートに記入しました。モラ夫の言動や子供達の反応を書き連ね、「子供達が置かれた状況をいかに良くしたらいいか」と記したことを覚えています。現在は離婚済みですが、当時は別居・離婚について考えたことすらなく、家庭環境を改善することを望んでいました。

 相談員は圧倒的に女性が多く、担当が2名体制で付きました。通常は1~1.5か月おきに面談が組まれましたが、必要に応じてもっと頻繁に相談に訪れたこともありました。

 私はとにかく面談に行くたびに泣いていたように思います。モラ夫の所業を話して泣き、子供の言ったことを伝えて泣き、それが辛いので録音した虐待の音声を流して泣きました(そのおかげか、他で泣かずに済みました)。

 1時間の面談の中で、私が話している時間のほうが長かったです。相談員はいつも冷静に話を聞いてくれました。それはやはりプロが取る態度なんだと思います。たとえば相手が私の母親ならものすごく心配して、それが言動に現れていたでしょう。ありがたくはありますが心配をかけまいと、母には多くを語れないままです。

 また相談員は、家族・友人などのDV素人(?)にはない、情報・知識・専門家や地域社会とのつながり・個人情報保護意識なども当然お持ちです。母に詳細を伝えるのを躊躇した理由は、ここにもありました。伝えても、未経験の母には解決策なんてあるわけない、と……。

 相談員のアドバイスは具体性も実効性もありました。ただ基本的に子供のための施設なので、モラ夫のモラハラを食い止めることを主眼に置いているわけではありません。母親の私がどのように子供への声かけをしたらいいか、子供がどのような過ごし方をするように持っていくのがいいか、といった子供の心理・成長に関することを目的としたものでした。

モラ夫の面談

 モラ夫や子供達が相談員と面談する機会もありました(複数回)。相談員に「子供たちやお父さんとも直接話をしたい」と言われて、算段しました。ただモラ夫に正直に「あなたがおかしいから、支援センターに行って」と伝えたところで、面談に行くわけがありません。まず最初にモラ夫を支援センターに連れ込むところで、かなり策を弄しました。1回だけでなく、その後も継続的に通ってほしかったので、モラ夫の気分・機嫌が悪くならないシナリオを考えました。

私

 まあモラ夫をだまくらかした訳です。

 別居を考えていなかった頃は「将来、死の床についたモラ夫を見舞う際に、せめてもの報いにネタ晴らしをして悔しがらせてやる!」と考えていました。物理的に身動きが取れなければ、お世話になった方に迷惑をかけることも無かろう、と……。

 私とモラ夫は支援センターに同行し、面談には2人で臨みました(モラ夫が知らないところで、私単独での面談も継続)。

 相談員のスゴいところは、モラ夫が俺様理論をかざしていても、「○○な点は大変でしたね」などと一端の理解を示しながらモラ夫の話を聞けるところです(ただし相談員は、モラ夫の悪行を肯定するようなことは一切口にせず)。相談員は、私よりもモラ夫に話を振りました。モラ夫は普段よりも饒舌じょうぜつでした。

 面談の直後は、モラ夫の機嫌がちょっと良くなっていたと思います。話を聞いてくれる人がいることは、誰にとってもストレス解消になるようです。

 なお、私は対応が手ぬるく感じていました。相談員とモラ夫の間で信頼感を築くことが大切とのことで、私が踏み込んでほしいポイントには触れもせず……。

子供の面談

 相談員は子供とも面談しましたが、色んな意味で非常に慎重に接していました。まずは子供が自由に話せるように、モラ夫にバレない場所とタイミングを選びました。また最初は子供と深い話をせず、遊んで終わりでした。

 子供が話した内容のうち、子供が「お母さんに言ってもいい」と了解したものについては、私も知ることができました。相談員経由で初めて聞く話もありました。

 私は「夫婦間の悪感情は子供に見せるべきではない」という常識に囚われすぎていました。心の中ではモラ夫への悪感情が渦巻いていましたが、子供に対してモラ夫の悪口はおろか非難めいたことすら言ったことがありませんでした。そんな母親に、子供は父親に対する悲しみや怒りを訴えづらかったと思います。

 このようなことがあって、私は相談員から「子供に対して、父親(モラ夫)の人格を貶めるようなことを感情的に言ってはダメだけれど、父親の行動を淡々と否定したほうが子供は話しやすいのでは」とアドバイスを受けました。それをきっかけに、娘が父親(モラ夫)にされてイヤだったことを母娘で話せるようになりました。

 相談員の対応は慎重さと引き換えに時間はかかりましたが、子供の気持ちの面では最善だったと思います。

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 長くなるので後編(以下)に続きます。後編では、体験談の続きとレビューを扱います。

この頃に役立った本

 相談員にモラ夫の所業を話す際に、当初はどうにも説明のしづらさを感じていました。「一言で言い表せる表現があれば便利なのに」と思っている中で、ようやく「モラハラ」という単語と結びつきました。それまでに見聞きしたことはありましたが、まさか自分に関係があるとは……。

 そこから「モラル・ハラスメント」「モラハラ」という文字がタイトルにある本を手に取ります。知識がついた私は、相談員に「夫がやっているのはモラハラですよね?」と、確認を求めました。相談員は「そうですよ。いっしょにモラハラ対策をしていきましょう」などと言うことは、結局最後までありませんでした。

 当時は肩透かしをくらったような気がしましたが、『カウンセラーが語るモラルハラスメント』(レビュー)を読んで、私がそう尋ねた理由や、相談員の対応の理由が分かりました。他にも知りたかったことが分かりやすく書いてあり、この本(と相談員)への信頼性が私の中で増しました。1冊だけモラハラ本を挙げるなら、この本が私のバイブルです。

 本好きの私は、結局、著者の谷本 惠美氏の本を全3冊読みました。

表紙タイトル
モラハラ環境を生きた人たち

2016年発行

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カウンセラーが語るモラルハラスメント――人生を自分の手に取りもどすためにできること

2012年発行。私のバイブル

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Q&Aモラル・ハラスメント――弁護士とカウンセラーが答える見えないDVとの決別

2007年発行。共著

[Amazon] [楽天] [レビュー]
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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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