DVシェルターを母子で利用したら感謝しか感じなかった

良かった点と必要なこと

安全、安心、しかも無料。ご飯もおいしかった。子供達はもっと長居を希望。

ただし制約はあるし、滞在中に徐々にでも退所後の生活のイメージを自分なりに持ったほうが快適に過ごせると思う。

 シェルターに行くまでの数日間の体験談は以下です。

私

 シェルターの環境が劣悪であるかのようなネット上の記事を見かけますが、私と子供達にとっては別居生活をシェルターから始めるのが合っていました。制度上の問題点はあるかもしれませんが、あたたかく対応してくださった職員の方々には今でも感謝しています。

 シェルターの性質上、あんなことやこんなことは書けませんが、私自身の感想や子供達の反応を中心に話を進めたいと思います。

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体験談

 シェルターにはNPOなどが運営する民間シェルターと、行政が運営する公的シェルターがあります。私がお世話になったのは後者です。

 元々シェルターに行く予定はなく、家を出たらとりあえず親類宅に身を寄せる計画でした。しかし相談員に「お子さんのためにもいいのでは」と打診され、さらに「シェルターにいくと箔が付く」という言葉でシェルター行きを決めました。結果、良かったです!

 警察署に相談に行くとその足でシェルターに向かうことになった、というような話を見聞きしますが、私は計画的にシェルターに入りました。事前にシェルターの予約(?)をして、家出する数日前に通常の旅行時と同様の持ち物をパッキング。モラ夫の管理下にあり家出当日に持ち出すしかない物は、どう回収して何に入れて持っていくか計画を練りました。この時期の体験談は「DVシェルターへ行く準備――緊張続きの別居直前の数日間」という記事にまとめています。

公的DVシェルターを利用するには

 DVシェルターの場所は秘密です。当然ながら、外部からの問い合わせ窓口は用意されていません。地域の公的機関(以下など)に相談して、取り次いでもらう形になります

  • 警察署 生活安全課
  • 女性センター
  • 男女共同参画センター
  • 福祉事務所
  • その他

 どこかの機関とすでにつながっていれば、先方からDVシェルターへの一時入居を打診されるかもしれません。

 シェルターに到着すると、子供達を預けて、複数の職員の方を相手に1時間程度の説明や手続きがありました。衆人監視の中で体重計に乗るという羞恥プレイも……。

 シェルター滞在時の制約事項として、以下のようなものがありました。

  • スマホ・財布等の電子機器・貴重品を預ける。逃れてきたはずの夫に連絡をして、自分だけでなく他の入居者や職員を危険にさらした人が少なからずいたそうです。子供のゲーム機や、デジタル腕時計、電子辞書(通信機能なし)なども含めて、電子機器はすべて対象でした。問題が無いことを職員が判定できない、他の入居者の目に触れると誤解を招く、というのが理由です。
  • 外出禁止。届け出の上、近所の決まった商店で短時間買い物をすることは可能でした。
  • 他の入居者との会話は禁止。挨拶程度ならOKです。プライバシーへの配慮のほか、置かれている状況の違いによる無用なトラブルを避けるためのようです。
  • 食事や起床・消灯の時間が決まっている。ただし柔軟に対応してくれました。子供が前の晩に寝付けなかったときには、なるべく寝ていられるように朝食の取り置きが可能でした。

 部屋は家族で一室でした。ベッド・テレビは備え付けです。タオルや歯ブラシは配布され(退去時に持ち出しOK)、生理用品や子供のオムツの準備もありました。私は自前の服や化粧品を持参していましたが、手ぶらで入居しても大丈夫な備えがあるそうです。

 食事は三食提供され、どれもおいしかったです。子供にはオヤツも出ました。ネット上の体験談を読むと、共用部分を入居者が共同で掃除するシェルターもあるようですが、私がお世話になったシェルターでは、自分の居室内だけ掃除することになっていました。洗濯は当然自分でやるのですが、十分な数の洗濯機があり、他の方とかち合うことはありませんでした。

 お風呂は共用でしたが、時間で区切って家族単位もしくは1人で入浴する形になっていました。ひと組が使うごとに、職員の方が清掃して湯を入れ替えてくださいました。

 日中は相談員が訪れて、今後の生活の相談にのってくれます。次の住まいや、仕事、子供の転園・転校、離婚調停・弁護士など、生活の算段ができると退去になります。こうした手続きがその場で済む点は、公的シェルターにいることのメリットです。私は仕事を持っていて、家も弁護士も手配済みだったので数日でスピード退去しました。長いと1カ月を超えることもあるそうです。

 シェルター帰りで箔が付く、というのは、離婚調停で実感しました。話のうまいモラ夫に調停委員が騙されることなく、私は立派なDV被害者として扱われました(ただし、でっちあげDVのためのシェルター入居は厳しいと思います)。

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私がシェルターに好印象をもったわけ

 ネット上の意見と比べて私がシェルターに好印象を持った理由は、入所時期と私の個人的な事情の2つが関係しています。

 まず入所時期について。一昔前は劣悪な環境といっても、大げさではなかったかもしれません。しかしシェルターの運営管理の方針にも移り変わりがあります。私が入所した際には、かつての利用者の体験談と比べて、利用者の人権やプライバシーに配慮する方向へ改善されているように感じました。

 10年以上前にシェルターに入所した方が、その体験をつづった本『DVシェルターの女たち』のレビュー記事に、当時(著者の体験)と比較的最近(私の体験)の違いを載せています。よろしかったらご確認ください。

 なお私が入所したのはコロナ前です。空室もありました。私の体験談も、もはや現状を反映していないかもしれません。

 また私の個人的な理由としては、以下3点が大きく影響していると思います。

  1. 別居・離婚の意思を既に固めていた。公的シェルターに入ると、その後の支援はほぼ「別居&離婚&子供の転校」が前提になる。シェルター利用者のすべてにとって、離婚が最適解かどうかは疑問。あるいは離婚必至なら、利用を諦めるケースも多々あるのでは
  2. 計画的だった。私はシェルターに滞在する期間も、その後の住まいも決まっていて、先が見通せた。たとえばどこかへ相談した足で、着の身着のままシェルターに入居したような状況だったら、もちろん大いに戸惑っていたはず
  3. 滞在期間が短かった。仕事を休むのも、他人と会話しないのも、スマホに触らないのも、電波の届かないところに旅行に行った時と変わらないと思った。仕事を失うほど長期間だったら、そもそも入所しない

 シェルターの制度上の限界はありますが、職員の方々は制度の範囲内で十二分にご対応くださいました。

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子供のこと

 子供達にはシェルターに向かう道すがら、初めて別居することを伝えました。「もう家に帰らない。お母さんはお父さんといっしょには暮らせない。これから今日泊まる場所に行って、何泊かする」というようなことを言いました。子供は友達や置いてきた私物を気にしていましたが、その場で泣くことはありませんでした。長女が一度だけ「お母さん、(別居でも)いいよ」と口にして、長男もうなずきましたが、笑顔は消えました。

 子供達の口から漏れないように「シェルター」という単語を教えずにいたら、「ホテル」と言っていました。滞在中は中庭で遊んだり、共用部分にあったピアノを弾いたり、映画を見たり(DVDを借りられた)、親子3人でのんびり滞在型の旅行している気分で時間を過ごしました。子供が好きな工作キットを持ち込むなど、暇つぶし対策もしていました。モラ夫に禁止・阻止されていた普通のことができて、子供達は楽しんでいました。何よりモラ夫がいるときの緊迫した空気が一掃されて、子供達の気持ちが緩んだと思います。

 ゲーム機もスマホも使用できませんでしたが、元々毎日ゲーム機で遊んでいたわけではなく、ゲームをできないことが子供のストレスにはなりませんでした。

 保育士と保育室で遊んだり、定年退職後の元教師と学習室で勉強できる時間もありましたが、我が子は利用を希望しませんでした。

 子供達は昼間は楽しく過ごしていても、夜になると不安感のほうが優勢になり泣いて寝付けず……。新しい未知の生活に対する不安と、父親(モラ夫)に見つかったらこっぴどく怒られるという不安とが、ごちゃ混ぜになっているようでした。

 一方で元の家に帰りたがり、目に涙を溜めて切々と訴えられました(モラ夫ではなく、家と地域に未練)。出てきた家では、子供達が涙を流す出来事がたくさんありました。しかし、この時ばかりは私の決断・行動のせいで子供達が泣いています。胸に迫るほどかわいそうで、危うく期待を持たせるようなことを口走りそうに……。頭では「今は辛くても別居のほうがいい」と分かっていても、なかなか厳しいひと時でした(子供たちは今は新しい生活を満喫しています)。

 シェルター滞在が子供にとって良かった点をまとめると、以下のようになります。

  • 新しい生活へソフトランディングできた
  • 職員の方から子供に、第三者の立場で言葉をかけてもらえた
  • 母親の私が子供に向き合う時間を取れた
  • 父親(モラ夫)に見つからない、見つかっても大勢の人がいるから大丈夫、という安心感が得られた
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この頃に役立った本

 DVシェルターに入る前は、シェルターに頼るなんて人生を失敗したような気がしていました。しかし滞在中、私の心は平穏でした。というか、晴れ晴れとしていました。だって、自分の人生を取り戻す一歩を踏み出したんですから。『カウンセラーが語るモラルハラスメント』(レビューを読む)に書いてあった「自分の人生を生きたもの勝ち」というフレーズが頭の中で飛び跳ねていました。この本では、自分の人生や価値観を取り戻し、自分らしく生きよと再三再四、説いているのです。

 またモラハラに気付いたときから別居した後まで、この本は段階を追ってモラハラを軸に解説をしています。私は経験を活かして人様に情報を提供しようとしていますが、そんな私への注意事項もありました。

 つまり、この本は私のバイブルです。手にしたときから、何度も読み返しています。即効性はありませんが、よく読んでよく考えることで、自分なりの解決策が見えてきました。

 モラハラにお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひご一読ください。

まとめ

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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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