本『毒になる親』のレビュー

おすすめポイント

★★★★★ ロングセラー

「毒親ではないほうの親」の立場で読んで、子供の気持ちの一端が分かった。

「毒親」という言葉を生み出し、社会にインパクトを与えた本。

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レビュー

本の位置づけ・あらすじ

 毒親本で一番有名なのは、間違いなくこの本でしょう。何といっても「毒親」「毒父」「毒母」という造語は、この本のタイトルから生まれたのですから。毒親の称号にふさわしい人は、大昔から存在しました。ぴったりの呼び名のおかげで、世の中の認知度が上がりましたよね。

 この本は、前半は解説、後半は対策の2部構成です。昨今では、ネット上でも別の毒親本でも「対決」「解毒」「棄てる」といった対策が挙がっていますが、この本で一通り取り上げています。目次は以下のとおり。

  • はじめに
  • 第一部 「毒になる親」とはどんな親か
    • 一章 「神様」のような親
    • 二章 義務を果たさない親
    • 三章 コントロールばかりする親
    • 四章 アルコール中毒の親
    • 五章 残酷な言葉で傷つける親
    • 六章 暴力を振るう親
    • 七章 性的な行為をする親
    • 八章 「毒になる親」はなぜこのような行動をするのか
  • 第二部 「毒になる親」から人生を取り戻す道
    • 九章 「毒になる親」を許す必要はない
    • 十章 「考え」と「感情」と「行動」のつながり
    • 十一章 自分は何者か――本当の自分になる
    • 十二章 「怒り」と「悲しみ」
    • 十三章 独立への道
    • 十四章 セラピーの実際
    • 十五章 「毒になる親」にならないために
  • エピローグ
  • 訳者あとがき

感想等

 私は、我が夫(元)が子供(小学生・保育園児)にとっては毒父ではないかと思い、「毒親ではないほうの親」の立場でこの本を手に取りました。別居する前の、心理的に苦しい時期でした。

 親の立場でこの本を読んで、子供たちの気持ちにちょっと触れた気がしました。子供たちは言語能力が未熟なせいだけでなく、心理的にも母親の私に言いづらいことがあったろうと思います。一見すると、何でもないような表情をしていても(それが安全だから)、心が削られていたのかも……。

 またこの本の毒親の解説は、夫のことを見事に言い表していました。読後に、私の夫は毒親だと確信したと同時に、もしかして私もヤツの毒に当てられているかも、とほのかな疑問が……。それまで、子供たちは父親の被害者であっても、私自身は強いし違う(夫の被害者ではない)、と思っていました。後々、夫がモラハラ夫だとはっきりと認識するに至るのですが、そのきっかけになりました。

 子供の立場の方だけでなく、パートナーが子供にとって毒親じゃないかと感じている方も、ぜひご一読ください

 

 なお、『不幸にする親』という本が、この本と対で語られることがあります。2冊の比較表を『不幸にする親』のレビュー記事に掲載しています。よろしかったらご覧ください。

私

 既に、この本のレビューを掲載したつもりになっていました。社会にもインパクトを与えた上に、私にも重要な本だったのに……。

 記事が100件を超えた辺りから、書こうと思っていたことを書いたのか書いてないのか、頭のなかで把握できなくなりました。

 読者の皆様がレビューを希望する本などありましたら、ぜひコメント欄(ページ下部)やお問い合わせページからお寄せください。匿名で可能です。

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まとめ

要約

毒親についての解説と対策をまとめた本

評価(お役立ち度)

★★★★★ (以降、さまざまな毒親本が出た)

基本情報
  • タイトル:
    • 毒になる親(単行本、Kindle、Kobo)
    • 毒になる親――一生苦しむ子供(文庫本)
        [Amazon] [楽天] [レビュー]
  • 著者:スーザン・フォワード
  • 訳者:玉置 悟
  • 出版社:毎日新聞社
  • 発行日:1999年3月25日(単行本 初版)
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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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