★★★★★
元毒母・現カウンセラーが著した毒親本。毒母持ちの娘向け。
毒母の不可解・理不尽な言動についての解説が分かりやすい。
レビュー
これは毒母を持つ娘に向けた本です。毒母や、毒母から受ける影響、毒母の夫・母親等について解説し、最後に対処法を提案しています。
目次は次のとおり。
- はじめに
- プロローグ 「毒母」って、どんな母親?
- パート1 毒母って、どうしてこうなの?
- パート2 これって毒母育ちのせい?
- パート3 毒母をとりまく家族たち
- パート4 母のせいで苦しい
- パート5 母の呪縛を解くには
- エピローグ 毒母育ちは「気づき」の入り口
- おわりに
この本には「毒母だった本人が書いた、世界初の書!」との紹介文が添えられています。著者は『気づけない毒親』(レビュー)の高橋 リエ氏。娘さんにとってご自身が毒母であった過去を明かしています。そして著者の母親もまた毒母であった、と。
現在は母娘問題を専門にあつかうカウンセラーとして活躍中。メルマガやブログでも情報発信をしています。
語り口の優しさは、毒親本の中で随一です。
私は毒母に悩む娘ではありません。元夫(離婚済み)が子供にとっての毒父で、この本を「毒親じゃないほうの親」の立場で読みました。毒父本(数少ない)ではなく毒母本を手に取ったのは、ウチのモラ夫(元)が子供を束縛するタイプのため。タイトルに含まれる「私を自由にして!」という叫びが、我が娘の訴えと重なりました。
さらにモラ夫が「父親の母親化」現象の典型例そのものだったことも理由のひとつ。子供に構いまくり、私に張り合っていました。
この本に描写されている毒母像は、やっぱりモラ夫に重なりました。「パート1 毒母って、どうしてこうなの?」のサブセクションをいくつかピックアップします。
- 何でも自分の思い通りにさせたがる
- なぜ何でも知りたがるの?
- 「わたしは正しい」と思い込んでいる
- 絶対にあやまらない
- 巧みに話をすり替える
- なぜ記憶を簡単に変えられるのか
- 自分の娘に罵詈雑言を吐く
- 自分では「いい母親」だと思っている
- 共感や励ましの言葉が言えない
こうした謎行動が合計29個挙がっています。これって、モラハラ夫の妻に対する不条理な言動と同じ!
モラ夫と別居する前、子供たちや私に対する理不尽なモラ夫の言動のひとつひとつについて、私は「(モラ夫の)頭ン中、どーなってんのよ!?」って思っていました。そして、その回答はここで見つかりました! なにせ著者は元々のご自身の思考回路を解説しているわけですから、丁寧かつ詳細で分かりやすかったです。
ただこの本のレビューを確認すると、「分かり切っていることを並べただけ」のようなコメントを残している毒母被害者の娘さんもいらっしゃるんですね。おそらく、こうした娘さんは洞察力に優れていて、毒母の心の動きや思考回路なんてお見通しだったんでしょう。一方で、モラ夫のモラハラに長年気づけなかった私は(プロフィール)、この本の具体的な説明のおかげでようやく合点がいった次第です。
ところで、この毒母本を私が読んだ理由のひとつに、Amazonの電子書籍の読み放題サービス Kindle Unlimited の対象だったから、というのもあります。私はこの本の想定読者ではありませんが、追加費用がかからない分、気軽に手に取れました。
毒父・モラハラ夫の思考回路を知りたい方に、この本はぴったりです。Kindle Unlimited をご契約中の方には、特に強力におすすめいたします。
まとめ
毒母や、毒母から受ける影響、毒母の夫・母親等について解説。最後に対処法を提案。
★★★★★ (毒父・モラ夫の思考回路が分かった)
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