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女子中学生が抱きがちな44個の悩み別に、なんらかの助けになる本を2冊ずつ紹介。
他人に知られずに、問題に対処するためのヒントが得られる。
レビュー
女子中学生が抱きがちな44とおりのモヤモヤ別に、なんらかの助けになる本を2冊ずつ紹介。メインの「おすすめの本」の他、「もう1冊!」挙げています。難問に対する心の持ちようを学べる本が並びます。
44個の悩みは、以下の5つのジャンルに分類。
- I 自分にモヤモヤしたとき
- II 友だちにモヤモヤしたとき
- III 学校にモヤモヤしたとき
- IV 親・大人にモヤモヤしたとき
- V 勉強にモヤモヤしたとき
このサイト(モラハラとかDVとか虐待とかを扱う)と関連が深いモヤモヤは第4章に集中しています。 たとえば「うまく言葉にできないけど母にムカムカする」「親がうざいので家を出たい」など。
「選書にあたっては、現役女子中学生の意見を反映して、なるべく新しい本、笑える本を優先しました。本はとにかくいろいろある、ということも知ってほしくて、物語に偏らないようにしています」とのことです。お笑い芸人の最近の著作から、古典の翻訳本『夜と霧 新版』(レビュー。心理学者による、ナチスの強制収容所の体験の記録)なんかも含まれていて、選定のベースとなった書籍の幅広さを感じました。
本のカバーには、著者からのメッセージとして、こんなことが書いてあります。
他人に打ち明けづらいモヤモヤを抱えているなら、周囲に知られることなく多様な価値観に触れられる「読書」がおすすめです。
同感!
私は「女の子」ではなく、結婚も離婚も経験したオバサン大人女子です。この本は、我が娘にどうかと思って、読み始めました。著者(女性)には娘さんがいらして、「あとがき」に書かれていたことに共感しました。
- 世間の荒波を乗り越えるため、我が子にも本を読んでもらいたいと思っていたのですが、これがなかなか難しい
- 漫画とアニメとゲームと動画をたっぷり浴びて目が肥えている今どきの10代のお眼鏡にかなう本を探すのは、容易ではありません
取り上げている本の一部は、我が娘はすでに読破。『LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方』なんかは積極的に読んでいました。同じように娘が興味を持って別の本も手に取ることを期待して、我が家の本棚にこの『~読書案内』を追加しました。思春期女子のみなさんにおすすめです。
「14歳の世渡り術」シリーズ
河出書房新社の「14歳の世渡り術」シリーズには、89冊の本が含まれます(2021年3月現在)。悩める中学生向けの本をいくつかピックアップします。大人にも分かりやすい。
表紙 | 本 |
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![]() | 学校、行かなきゃいけないの?――これからの不登校ガイド 2021年発行 [Amazon |
![]() | モヤモヤしている女の子のための読書案内 2020年発行。44個の悩み別に、なんらかの助けになる本を2冊ずつ紹介 [Amazon |
![]() | 「死にたい」「消えたい」と思ったことがあるあなたへ 2020年発行。25人の著者がそれぞれメッセージを寄せる [Amazon |
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まとめ
女子中学生が抱きがちな44個の悩み別に、なんらかの助けになる本を2冊ずつ紹介
★★★★★ (娘にこの本を渡した。母親の私が読みたい本も見つかった)
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