本『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』のレビュー

おすすめポイント

★★★★★ ベストセラー

モラハラ対策の実践の書。

心理的に攻撃する人に対して、どういう心持ちで臨み、何を言って、どう振る舞えばよいかが具体的に分かる。別居・離婚をせずに実行できる。

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レビュー

 これはモラハラ対策に特化したモラハラ本です。

 他のモラハラ本と一線と画すポイントは2つあります。まずは、なんといってもモラハラ対策が具体的で、誰でも悩まずに実行できるレベルまで落とし込まれている点です。もうひとつは、相手と離れない(夫婦関係なら別居・離婚しない)ことを前提として、その中でできる対策を挙げています。

 被害者が感じる「罪悪感」への処し方を例に説明します。攻撃する人は相手の罪悪感を巧妙に刺激して相手をコントロールする、と言われています。「私はいいんだけど」と口にしつつ、態度では「良くない」と示して、相手に罪悪感を抱かせて行動をコントロールするようなケースです。解決策として、この本では「いい人を止めて悪人になる」と説いています。単に「こういう心理的なメカニズムだから、罪悪感を感じないようにしましょう」と禁止事項を言われるよりも、ずっと具体的で、やろうと思ったときに迷わずに済みます。

 また、この本は離婚したくてもできない人に対応しています。実際のところ、統計によれば配偶者から何らかの暴力(身体的暴行、心理的攻撃、経済的圧迫、性的強要)を受けても、別れない人のほうが多いです。『男女間における暴力に関する調査報告書』から調査データを引用します(参考記事)。

配偶者から暴力被害を受けたときの行動(単位%)

 このように大半の人の事情を汲んだ上で、実践しやすい方法が挙げられているため、この本は発売以来、人気を博し続けています。もっとも、2019年に本が発行される前から、著者のJoe氏のブログ(以下)はモラハラ界では有名でした。ブログでは「離婚しないモラハラ対策カウンセラー」を標ぼうされています。私も以前からJoe氏のブログや無料メール講座を拝読して、読みやすい本にまとまらないかなあ、と思っていました。

 どうしてこんなにモラハラ対策が分かるのだろうと、疑問に感じていたところ、ブログのプロフィールを確認して、謎が解けました。以下、プロフィールの一部を引用します。

私は、「自己愛性人格障害」の父と、「共依存」の母という、典型的なモラハラ家庭に生まれました。

(略)

結局のところ私は、モラハラの加害者と被害者の両方を成人するまで、常に間近で見続けて来たわけです。

しかも、その猛火の中にいて、冷静さを欠いている当事者とは違って常に、冷静・客観的に「モラハラ」という精神的暴力の実態を見てきたのです。

私の場合は、当事者が両親だったので、彼ら両方の気持ちが理解できないと生きていけない状況にありました。

そのために、モラハラの被害者と加害者が何を考えているか解かるのは、考えてみれば当然なのだろうと、今は思っています。

ブログより
私

 私自身、モラ夫の子供達に対する仕打ちで、ようやくモラハラに感づいたので、第三者の視点で見るほうが理解しやすい、という点は実感しています。

 私がJoeメソッドに出会ったとき、すでに自分で実践していた対策もありましたが、体系的にまとまっていて素晴らしいと思いました。

 ただし、1点だけ注意があります。この本では子供については触れられていません。私自身はモラ夫の攻撃をかわせるようになりましたが、モラ夫のターゲットが長女に移ってしまいました。お子様がいらっしゃる方に、私の失敗を繰り返していただきたくないです。

 Joeさんのブログを確認されて良い感触を得られた方なら、本を読めばさらに理解しやすく、ブログにない説明があることに気づかれると思います。ぜひこの本もお手に取ってください

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まとめ

要約

離婚や離職などをせずに、心理的に攻撃する人からの攻撃をかわす方法をまとめている。自分の心の持ちようから、相手への言い方・振る舞い方までシチュエーション別に伝授。

評価(お役立ち度)

★★★★★ (相手の心根は変わらないが、攻撃を封じられるようになった)

基本情報
  • タイトル:離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本  [Amazon] [楽天] [レビュー]
  • 著者:Joe  [ブログ]
  • 出版社:SBクリエイティブ
  • 発行日:2019年

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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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