本『家庭モラル・ハラスメント』のレビュー

本のあらまし

★★★★☆

モラハラ被害と回復の実体験をつづった書。

「モラル・ハラスメント」のすべて』の著者のお一人で、モラル・ハラスメント被害者同盟を主宰する熊谷 早智子氏が執筆。

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レビュー

 この本は2008年に発行されました。著者の熊谷 早智子氏は、その1年前に発行された『Q&A モラル・ハラスメント』や、5年後に発行される『「モラル・ハラスメント」のすべて――夫の支配から逃れるための実践ガイド』の共著者に名を連ねています。間違いなく日本のモラハラ界(?)の先人のお一人でしょう。

 モラハラ体験ブログの時系列で生々しい声が参考になるように、この本からも役に立つ情報が得られます。著者自身、次のように述べています。

 幸か不幸か、私の元夫は、モラハラの教科書から飛び出てきたような、模範的モラ夫(モラル・ハラスメントを行う夫)であった。大いに参考にしていただけると思う。

 ただ社会情勢は出版当時から変わっていますし、モラ家庭ごとに異なる事情や状況があるので、読んだからといって、具体的な対策が得られるわけではありません。

注意

以降、ネタバレがあります。ネタバレをとばして「まとめ」にジャンプ。

 著者はモラ夫との結婚生活を19年続けています。最初はやられっぱなしのような印象でしたが、モラハラに気づいたときから、本来の強さを取り戻していきます。体の不調を引き起こしている病の名が判明してから回復へ向かえるように、心の辛さの原因に名前を得て回復を果たしたことが示されています。

 二人のお子様のエピソードに、筆者が「かわいそう」「健気」と添えた気持ちに共感しました。お子様たちといっしょにハッピーエンドを迎えており、読後はほっとします。

 ブログの体験談が好きな方におすすめの本です。

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まとめ

要約

本『「モラル・ハラスメント」のすべて』の著者のお一人で、モラル・ハラスメント被害者同盟を主宰する熊谷 早智子氏による、モラハラ被害と回復の体験談。

評価(感情が動いた度)

★★★★☆ (お子様のエピソードに涙が浮かんだ)

基本情報
  • タイトル:家庭モラル・ハラスメント  [Amazon] [楽天] [レビュー]
  • 著者:熊谷 早智子
  • 出版社:講談社
  • 発行日:2008年5月20日
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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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