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水害・地震との複合災害も扱っています。
著者は『プチプラ防災』の辻 直美氏。優しくて心強い呼びかけが随所に。
レビュー
家庭でできる新型コロナ対策の本です。以下の2つのパートで構成されています。
- Part 1 うつらない・うつさない! 「新型コロナ」徹底対策マニュアル
- Part 2 コロナ×災害を生き抜く! 「備えと行動」マニュアル
Part 1ではシーン別に(帰宅したらやること、公共交通機関での対策、家族が感染したら、等)、感染症対策としてできることを挙げています。家族や自分が感染した場合の対処法にも言及。Part 1全体で本の分量の3分の2ほどを占めます。
Part 2ではコロナ禍が収まらない中で水害や地震が発生するケースを想定し、事前の備えの大切さを説いています。
著者は国際災害レスキューナースの辻 直美氏。テレビでもお見掛けします。経歴は、まさに防災・復旧のプロ!
看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全壊したのを機に災害医療に目覚める。看護師歴29年、災害レスキューナースとしては、26年活動している。国境なき医師団、国債緊急援助隊医療チームに所属。被災地派遣は国内22件、海外2件。
前著に『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(レビュー)があります。『新型コロナ × 防災マニュアル』のPart 2には『プチプラ』防災の要点がまとまっています。
非常にプロフェッショナルな方のようですが、著作から親しみやすいお人柄が伝わってきます。この本は「コロナ+災害という”最悪の状況”が起きたとしても、負けない心と体を養いましょう!」という読者への呼びかけで始まって、最後は「一緒に生き抜こうね。」と結ばれます。なんか優しくて心強くないですか?
挙げられている予防対策も、当事者の精神面や周囲との人間関係に配慮したものです。決して、テクニカルな感染予防策一辺倒ではありません、それを表している一文をいくつかピックアップします。
- ただし、過度にやり過ぎて、”消毒警察”にならないように気をつけて。いい人間関係も職場には必要です。
- (マステで感染者と生活区域を分離)ガムテープや養生テープでも区切ることはできます。でも、味気ないので、私はマステをすすめます。(略)”体は隔離するけど、心はそばにいるんだよ”ということを、言葉と態度で伝えてください。
『プチプラ防災』と『新型コロナ × 防災マニュアル』は守備範囲が違うので、我が家では2冊とも備えています。有事に役立つ情報が満載なので、ぜひご一読を。
まとめ
新型コロナ対策の本。水害・地震との複合災害も扱う。
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