★★★★★ ロングセラー
シングルマザーに役立つ情報がひとまとめに。仕事、福祉制度、就学支援、年金・保険など、お金の話を詳しく掲載。
レビュー
養育中の子供がいる母子家庭に役立つ情報を集めた本です。中でも経済面に一番の重心を置いているように感じました。別居・離婚したら、ラッキーな方はご実家などからサポートがあるかもしれませんが、お金は自分で算段するのが基本です。
- 自分で稼ぐ
- 元夫から婚姻費用・養育費をゲットする
- 行政の支援を受ける
といった方法がありますが、この本ではいずれも言及。
また子供の転園・転校、さまざまな預け先、教育費・就学支援についても、もちろん挙げています。
こうした情報は、行政のWebサイトや窓口にある冊子から得ることはできますが、ひとまとめになっている点が便利です。また別居前には得にくい情報だと思います。事前に算段するに越したことはないので、読み始めるならシングルマザーになる前のほうがベター。
著者のお一人新川てるえ氏は三度の離婚を経験し、シングルマザーを支援するNPO法人を設立されています。離婚回数の多さに批判的な向きもありますが、そのために生活に則した実務的な情報が扱われているように、私は感じました。
目次は以下のとおりです。本にはさらに詳細な目次が付いており、必要な個所だけを拾って読めます。
- 第1章 シングルマザーの仕事
- 再就職サポート
- 働くシングルマザーに聞きました
- 就職に関する公共支援情報
- 第2章 シングルマザーの家計簿
- やりくりアドバイス
- 教育費の備え方と使える修学支援制度
- 年金と保険の基礎知識
- 第3章 シングルマザーの住まい
- 住まいの選択方法
- 住まいの公共支援情報
- 第4章 仕事と育児、両立のツボ
- 子供の預け先
- 第5章 利用できる福祉制度
- 知っておきたい! 手当と手続き
- 第6章 シングルマザーのお悩み解決
- ひとり親Q&A
- 相談できるところ
- 第7章 シングルマザーの相談窓口ガイド
- 全国の支援団体
- お役立ちコミュニティサイト
2006年の初版発行以来、約2年おきに改訂を重ねて、現在(2020年8月)の最新バージョンは第6訂です。初版からずっと表紙の色はピンクですが、版によって帯の色が変わっています。最新の六訂版の帯は青色です。
本のタイトルには「シングルマザー」とありますが、父子家庭向けの記述も、子供がいない方の離婚後の生活に役立つ情報もあります。シングルマザーはもとより離婚した方すべてにおすすめです。
まとめ
シングルマザーに役立つ、お金、養育、相談先などの情報をひとまとめにした本。シングルマザーの声も掲載。
★★★★★ (情報がひとまとめになっているところがいい)
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