★★★★☆
100人以上の女性の、仕事との向き合い方が分かる。働くことについて、インスピレーションを得られる。
レビュー
この本には、米国にて仕事を「始めた」女性が100人以上登場。ひとり(一組)につき2ページから数ページを割いて、仕事との向き合い方を紹介しています。質問&回答形式でのメッセージと、美しい写真とで構成。さくさく読めます。
質問内容は、答える人に応じて少しずつ異なりますが、たとえば以下。
- 子どものころの夢は?
- 今の仕事を知ったのはいつ? なぜ惹かれた?
- 駆け出しのころ役立ったアドバイスは?
- ミスから学んで成功につながったことはある?
- 10~20年前の自分に教えてあげたいことは?
著者はこの本の目的について、次のように記しています。
「見たことがないものにはなれない」。これは、社会活動家マリアン・ライト・エデルマンのことばです。まったくそのとおり。だから私はこの本で、インタビューした女性たちの「ことば」と「姿」の両方を「見て」もらうことにしました。
(略)
世の中にはもっとバラエティに富んだ、もっと多くの選択肢があることを知ってほしい――その願いが、本書の誕生へとつながりました。
仕事を始めるためのマニュアルではないので、対価を得るまでの詳細なステップが分かるわけではありません。サブタイトルにあるように、まさに「インスピレーション」を得るための本です。あるいは「ヒント」とか「後押し」とか「気づき」とか呼べるかもしれません。
このサイトでは離婚なんかを扱っていますが、離婚は働くことについて考える「チャンス」とも捉えられます。もちろんシングルマザーにとって、壁となることも多々ありますよね。そうした状況を踏まえて、この本を取り上げました。その理由は、この本の持つ以下の価値観にあります。
ビジネス系のイベントや本に登場する女性起業家はたいてい、若い白人女性たちばかりです。でももちろん、実際はそうではありません。有色人種の女性や、LGBTの女性や、心身に障がいのある女性たちもたくさんいます。
日本において世の多数派ではないシングルマザーにとって、多様な登場人物から受けられる示唆・教訓はあると思いました。
なお、著者のバックグラウンドは、アートやデザインのクリエイターたちが交流できる場(Webサイトやオフ会)を提供するところにあります。よってそうした分野の女性が数多く紹介されています。
働くことに関して、何かインスピレーションを得たい女性におすすめいたします。ぜひご一読を。
まとめ
米国にて仕事を「始めた」女性が100人以上登場。
ひとり(一組)ずつ2ページから数ページを割いて、仕事との向き合い方を紹介。質問&回答形式でのメッセージと、美しい写真とで構成されている。
★★★★★ (気づきを得られる)
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