★★★★☆
両親が一人娘に離婚することを伝えるシーンを再現した絵本。4、5歳から小学生くらいまでが対象。
別居・離婚後に両親の家を子供が行き来することを前提にしているケースにぴったり。
レビュー
以降ネタバレあります。ネタバレを飛ばして「まとめ」にジャンプ。
両親の不仲を察知していた女の子に、両親が離婚することを伝えるシーンを再現した絵本です。女の子は離婚の話題について「話したくない」と思います。それでもこの話し合いを通じて、両方の親と関わり続けることなど、変わらないこともあることを知って、ちょっぴりホッとします。
文章からは子供の性別は分かりませんが、絵には女の子が描かれています。簡単な漢字が使われていますが、すべてルビが振られています。
モラ家庭の我が家にとっては、『ココ、きみのせいじゃない――はなれてくらすことになるママとパパと子どものための絵本』(レビュー)は、理想論を語っているように感じました。こちらの本のストーリーのほうが、まだ現実に近いように思います。

それでも、両親揃って事前に子供に離婚することを伝えたり、がっつり面会交流をしたりは、我が家では無理でしたが……。
母親の立場の私にとっては、巻末の親向けのアドバイスが参考になりました。下の子について漠然とした懸念を持っていたのですが、この本によって明確に認識しました。
とくに幼い子どもは、自分の気持ちが理解できなかったり、なぜそのような気持ちになるのかわからないことが多いので、さまざまな気持ち(悲しみ、怖れ、怒り、混乱など)について話すことが困難です。
そして、心構えや具体的な対応方法のサンプルも親向けの解説に載っていましたし、絵本の中で描かれている親の言動も見本となりました。両親の別居・離婚後に、この本と似たシチュエーションを迎えるお子さんにおすすめいたします。ぜひご一読ください。
よろしかったら子供向けの離婚本の一覧もご確認ください。
まとめ
両親が一人娘に離婚することを伝えるシーンを再現。両親は不仲だが、子供は両親それぞれの家を行き来する予定。
★★★★☆ (良い本だと思うが、我が家の状況にそぐわなかった)
- どうしてそんなにかなしいの?――親がうつ病になったとき
- いまは話したくないの――親が離婚しようとするとき
- 車いすのおねえちゃん――障害のあるきょうだいがいるとき
- おとうとのビー玉――身近な人を交通事故で失ったとき
- 世界はどうなっちゃうの?――こわいニュースにおびえたとき
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