子供がいても離婚したほうがいい? ⇒ 判断のヒントが得られる本3選+統計データ

過去の私
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 離婚すべき? そのほうが子供にもいい?

今の私
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 よく考えて。判断材料を提示する本を紹介するね。

 ちなみに私は、別居・離婚を決意→子供に反対されてあきらめる→子供に隠れて離婚を再度決意、と揺れ動いた。

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本の教え

 DVの被害を受けて本当は別れたいと思っても、別れない判断をする人のほうが実際に別れる人より多いです。その理由のトップは子供です(調査データ参照)。

私

 私も「(我が家にとっては)4人家族で仲良く成長していくことは理想論だ」と思い知ったときから、同居継続と別居と、どちらが2人の子供とってマシなのか、悩み続けました。

 子供が置かれている状況は家庭によって異なります。結局は何が最善なのか(離婚か否か)、自分で判断するしかないんですよね。以下は、DV家庭で育つ子供のケアに焦点を合わせた本からの引用です。

 虐待するパートナーのもとを去るかどうか、去るとしたらいつ、どのように去るのかという、複雑で非常に個人的な決断を下せるのは、あなたしかいません。

『DV・虐待にさらされた子どものトラウマを癒す――お母さんと支援者のためのガイド』

 私は決して別居・離婚を人に勧める立場ではありませんが、複数のモラハラ本・DV本を読んで気づいた共通点のひとつは、子供を理由に夫との別離を踏みとどまるように説く本はない、ということです。いくつかの本から、子供と離婚・別居とを取り上げている部分を引用します(太字部分は私が強調)。ただ、決して「離婚せよ」「別居せよ」といているわけではないので、ご注意いただけると幸いです。

二人の間に子供がいて、加害者がその子供を利用してモラル・ハラスメントを続けている場合は、被害者はまず自分が身を守ることによって子供をモラル・ハラスメント的な関係から保護する必要がある。その場合、子供の意向は無視することになってもやむを得ない。子供は状況が変化しないことを望むものなので、たとえば、片方の親に会えなくなるのを嫌がるかもしれない。だが、それはしかたのないことなのだ。

『モラル・ハラスメント――人を傷つけずにはいられない』

 子どもから一方の親を奪うのではないかと悩む被害者に、私は、離婚ごときで親子の縁は切れないし、切ってしまうと思うこと自体が間違いであると伝えてきました。

『カウンセラーが語るモラルハラスメント――人生を自分の手に取りもどすためにできること』

すべては別居から始まる

 第1部をお読みいただき、自分のためにも子どものためにも、モラ夫との生活から少しでも早く脱出することが望ましいということはわかっていただけたと思います。

 モラ夫と法的に縁を切るには、離婚するしかありません。

『「モラル・ハラスメント」のすべて――夫の支配から逃れるための実践ガイド』

子どものために
離婚を我慢することは、
親も子どもも負担になります

『ひとり親でも子どもは健全に育ちます――シングルのための幸せ子育てアドバイス』
私

 別居を果たした今になって思うと、より良い生活・日常のため、子供の健全な成長のため、といったポジティブな理由を、別居に紐づけられたことが良かったです。

 自分で離婚・婚姻継続のどちらかを選ぶとはいえ、その判断を行うヒントがあったほうが、考えやすいです。次のセクションでは、そうした判断材料を提供する本を3冊紹介します。

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「子供」という観点から判断材料が得られる本3選

タイトルがずばり「子連れ離婚を考えたときに読む本」

 まずは『新版 子連れ離婚を考えたときに読む本』を挙げます。最初の章で、子連れ離婚の前に考慮すべきポイントが挙げられています

 この本はDV離婚だけを対象にしているわけではありませんが、ちょこちょことDV家庭に関する記述も出てきます。離婚の手続きや離婚後の支援制度にも触れているので、離婚の道を選んだ場合の生活も想定しやすいです。

 よろしかったらレビュー記事もご確認ください。

子供のケアという観点から別居のメリット・デメリットを提示する本

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 2冊目は『DV・虐待にさらされた子どものトラウマを癒す――お母さんと支援者のためのガイド』です。丸々1章分を割いて、子供を念頭に置きながら、母親がDV夫の元を去るか留まるかについて、論じています。子供にとってのメリット・デメリットも挙げています。

 ただ、本の分量が多く、読みながら色々考えさせられます。気持ちに余裕があるときに読むか、そうでなければ第9章だけを読むのがいいと思います。

 よろしかったらレビュー記事もご確認ください。

子供目線で機能不全家族の定義や対処法を語る本

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 3冊目として『わたしの家族はどこかへん?――機能不全家族で育つ・暮らす(10代のセルフケア)』を挙げます。この本は10代の若者を対象にしており、読みやすいです。

 離婚うんぬんという言葉は出てきません。「機能不全家族」というのがどういうものかが語られています。それに当てはまる場合に、10代の子供が取れる対処法が挙がっています。夫(子供にとっての父親)のヤバさを計れます。

 数々のエピソードが語られていますが、両親の交際時・結婚時など、当の子供が生まれる前から語られているものもあり、今は子供が幼過ぎて判断しづらい場合にも、今後を占う助けになります。

 よろしかったらレビュー記事もご確認ください。

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調査データ

 以降の調査データは、平成30年(2018年)3月公開の『男女間における暴力に関する調査報告書』(内閣府男女共同参画局)から引用したものです。

 以下は、配偶者から何らかの暴力(身体的暴行、心理的攻撃、経済的圧迫、性的強要)を受けた人に、相手と別れたか否かを尋ねた結果です。

配偶者から被害を受けたときの行動
配偶者から被害を受けたときの行動(単位%)

 「別れたい(別れよう)と思ったが、別れなかった」人に、その理由を尋ねた結果は以下です。男女とも子供を理由としたものが1位で6割を超えています。これは母数に子供のいない人も含んでおり、子供がいる人に限ると、女性71.3%、男性70.7%です。2位以下の理由は、男女間で順位が大きく異なります。

女性

配偶者と別れなかった理由
女性が配偶者と別れなかった理由(複数回答、単位%)

男性

配偶者と別れなかった理由
男性が配偶者と別れなかった理由(複数回答、単位%)

 子供を理由に別れなかった人に、さらに詳細な理由を尋ねた結果は以下のとおり。

子供が原因で別れなかった理由(複数回答、単位%)
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まとめ

まとめ
  • 離婚するかどうかは自分で決める
  • 配偶者から何らかの暴力(身体的暴行、心理的攻撃、経済的圧迫、性的強要)を受けた人で、相手と別れたのは女性12.6%、男性7.2%
  • 別れたいと思ったが別れなかった人が挙げた理由の第1位は「子供」
この記事で取り上げた書籍
  • おすすめの本
    • 新版 子連れ離婚を考えたときに読む本
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    • DV・虐待にさらされた子どものトラウマを癒す――お母さんと支援者のためのガイド
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    • わたしの家族はどこかへん?――機能不全家族で育つ・暮らす(10代のセルフケア)
        [Amazon] [レビュー]
  • その他の本・資料

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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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