
離婚が頭をよぎるが踏ん切りはつかない……。そこまで大事にするようなこと?
かと言って、今の生活を続けるのが良いことにも思えない……。

自分でよくよく考えるしかない。考えるためのネタを提供してくれる本を紹介するね。
はじめに
DV・モラハラの被害に遭ったら離婚しかない、という論調の書籍やネット上の記事がありますが、要は「自分で決めるしかない」と述べている本やオンライン記事もたくさんあります。
離婚を決めるには誰かに無理強いをされるのではなく、自分で決心することが大切になる。自分の意思で決めなければ離婚後に後悔が待っている。
『家庭モラル・ハラスメント』
自分で決めるにしても、考える道筋があったほうが検討しやすいです。ここでは離婚すべきか否かを考える際のヒントを提供する書籍や、調査データを紹介します。
おすすめの2冊
「モラハラ」という観点から検討材料を提供する本
1冊目は『カウンセラーが語るモラルハラスメント』(レビュー)です。この本の中で著者は次のように述べています(太字は私が強調)。
モラハラという言葉に出合い、自分の受けていたものが暴力であったのだと気づいた時、どうするべきかというマニュアルは存在しません。各人が、自分にとって良いと思う道を選ぶしかないのです。
最も大切なことは、誰かに操作されているのではなく、誰かの考えでもなく、自分自身を見つけ出すことです。
どんな自分が見えてきても、自分を否定しないでください。見つけた自分の心にそって行動していくことが大切なのです。
なぜ自分で決めることが重要なのか、子供についてはどう考えたらいいのか、別居・離婚の道を選ばなかったらどうしたらいいのか。こうした疑問への解説があります。また離婚は世間体が悪い、離婚せずとも相手が変わってくれるかも、といった考えに対する回答も示しています。
「離婚」という観点から検討材料を提供する本
2冊目は『キッチリけりがつく離婚術』(レビュー)です。著者は弁護士たちで、法的な観点からの指南書です。この本の中で「現状の把握」と「気持ちの整理」の大切さを説いています(以下、太字は私が強調)。
離婚に向けて書類や証拠集めをするためには、あなたの現状を把握し、これからどうしたいのか気持ちを整理することが大切です。家族について、子どもについて、財産について、慰謝料についてなど、どうしたいのかを確認し調べましょう。
確認用のフォームが掲載されているので、漏れなく検討することができます。
また離婚と婚姻継続のどちらの判断になるにしても、離婚が頭をかすめるのであれば、念のために証拠を集めておくと、後々の有利な離婚に役立てることができます。離婚調停・裁判で有効な証拠について、この本では重点を置いて説明しています。
相手に関するものや共有財産は、別居前や離婚したい旨を伝える前のほうが調べやすいですので、早めに準備してください。
調査データ
次の調査データは、平成30年(2018年)3月公開の『男女間における暴力に関する調査報告書』(内閣府男女共同参画局)から引用しています。
以下は、配偶者から何らかの暴力(身体的暴行、心理的攻撃、経済的圧迫、性的強要)を受けた人に、相手と別れたか否かを尋ねた結果です。

「別れたい(別れよう)と思ったが、別れなかった」人に、その理由を尋ねた結果は以下です。心理的な理由について、棒線を水色にしました。複数の心理的な理由がありますが、その中で、女性では「相手が変わってくれるかもしれないと思った」が19.5%の1位、男性では「世間体が悪いと思った」「相手には自分が必要だと思った」が33.3%で1位です。
女性

男性

コメント