DV夫やモラハラ夫に妻はおびえている?

神話・誤解

DVやモラハラの被害者は、加害者への恐怖心でいっぱい。

真実

DVやモラハラの被害者によって、加害者に抱く恐怖心には濃淡がある。

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本の教え

 モラハラ夫に対して妻が抱く恐怖心について言及した部分を、『「モラル・ハラスメント」のすべて――夫の支配から逃れるための実践ガイド』(レビューを読む)から引用します。

 目に見えるような暴力はなくても、妻は恐怖でがんじがらめになり、夫の一挙一動におびえています。それは、「人の気持ちを踏みにじって不安にさせる理不尽な態度」や「ささいなことを持ち出して、相手に非があるかのように怒り出す」といったことが、この家庭で日常的に繰り返されているからです。
 それがモラル・ハラスメントです。

 私はモラハラに気付いたあとの早い段階で、モラハラ界で有名な(?)この本を手に取りました。

 その後に読んだ他の本でも、妻がDV夫やモラハラ夫に恐怖心を抱いていることを前提とした記述を多く見かけました。

 また事件や社会問題としてDV・モラハラを報道で取り上げる際に、同様のメッセージを感じることもあります。たとえば、「夫が怖くて妻が●●した/●●できなかった」など。

 さらに私自身の離婚裁判でも、夫への恐怖心を前提に衝立ついたてが用意されました(直接お互いの姿を確認せずに済む)。

 被害者が加害者に恐怖を抱くことは真実なんだろうと思います。しかし恐怖心の強弱、つまり手も足も出ないほど怯えているか、そこまで夫が怖いわけではないかは、人それぞれです。

 私は、モラ夫(元)の無邪気な心理攻撃に「人の心が分かっていない」とゾッとすることはありました。モラ夫の矛先が子供たちに向かうのも怖かったです。しかし「がんじがらめになる」ほど夫(元)に恐怖心を覚えたことはなく、自分がモラハラ被害者と気づく(認める)のが遅れました。本に書いてあるほど夫が怖いわけじゃないから、モラハラ夫じゃないのか?――このように考えてしまいました。

 私の自己像に近いのは、別の本にある以下の記述です。

被害者になることはみじめだ
 (略)
 多くのDV被害者とカウンセリングをとおして知り合ったが、彼女たちのほとんどが明るくエネルギッシュな印象を私に与えた。おそらく彼女たちは、夫に対しても怖がっている様子など見せないだろう。カウンセリングの場で夫への恐怖を口に出すまでには長い時間がかかる。意外にも、一番大きいのは、「被害者」と呼ばれることへの抵抗である。その理由を彼女たちはこう語る。
「私が夫の被害者だなんて、そんなこと認めたくありません。だって負けたことになるでしょ」

 これは『加害者は変われるか?――DVと虐待をみつめながら』(レビューを読む)という本からの引用です。私はそんなに「明るくエネルギッシュ」ではありませんが、他はほぼ合っています。

 たとえば、別居前にお世話になっていた児童家庭支援センターの相談員に(相談体験)、子供はともかく自分はモラ夫の被害者だと認められませんでした。「お母さんは大丈夫ですか?」と尋ねられて、「子供は毎日辛い思いをしているけれど、私は違います」と答えたことを覚えています。

 しかし今は違う考えです。攻撃を受けていれば、心の受け止め方や被害状況に関わらず、被害者を名乗る資格はある。イヤだけど自分が被害者だと認めたら、情報収集したり人に相談したりできる、と思っています。

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私見

 ネットで使われる「メンヘラ妻」という呼称があります。ちまたのSNSやブログの記事に書いてあるメンヘラ妻の所業を読むと、モラハラ攻撃のように感じることもしばしば。

 モラハラとかDVとかになると、必ず攻撃する側と攻撃される側が生まれます。男性が自分の妻を「モラ妻」と呼ぶまでには、上で引用したような心理的な壁があると思います。

 その点、相手のメンタルが病んでいるだけなら、自分を「被害者」の立場に置かずに済みます。そういう意味で「メンヘラ妻」のほうが「モラ妻」よりも使い勝手がいいのかもしれません。

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まとめ

まとめ

DVやモラハラの被害者は、必ずしも加害者への恐怖心に満ち満ちているわけではない。

この記事で取り上げた書籍
  • 「モラル・ハラスメント」のすべて――夫の支配から逃れるための実践ガイド  [Amazon] [楽天] [レビュー]
  • 加害者は変われるか?――DVと虐待をみつめながら  [Amazon] [楽天] [レビュー]
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プロフィール

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 ある日、私は2人の子供を連れて、モラ夫から逃げて別居しました。私自身と子供を守るためです。

 私は年間100冊程度の本を読んでいます。好きなジャンルはファンタジーですが、多読しているのは実用書です。

 このサイトを訪れた方が、少しでも生活を改善したり、気持ちを前向きにしたりする情報を得られたら幸いです。

望木 幸恵

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