
録音した音声がよく聞き取れません。なにか方法はありますか?

試してみる手はあります。
それでも聞き取れなかったら、その録音音声はすぐに削除したほうが、今後のムダな手間を省くことができます。
この記事では録音した音声の基本的な扱いについて取り上げます。その前段の録音については、以下の2つの記事をご確認ください。
記事の前半では、スマホでもボイスレコーダーでもPCでも通用する、録音音声の再生・管理のコツを紹介します。後半ではiPhoneの「ボイスメモ」アプリでの操作方法を具体的に示します。
前提
モラハラ離婚・DV離婚を念頭に、1~2件の録音音声ではなく、もっと多く、例えば数十件の録音音声を扱うことを想定しています。また録音が失敗することもあるので、トライする回数はさらに多くなるでしょう。
数が増えてくると、録音したデータをそのままキープしているだけでは、必要になったときに重要なモラ発言までたどりつくのに苦労します。ここでは、調停で実用することを念頭に、録音音声を管理するコツをお伝えいたします。
基本的なコツ
再生
想定したとおりに録音されているか、必ず再生してみます。その際に、スピーカーから音を聞いているようでしたら、ぜひイヤホンまたはヘッドセットをお試しください。再生音声の音漏れを防ぎ、周囲の音を遮断する効果があるので、段違いに聞き取りやすくなります。
イヤホンについて
iPhoneや、日本のメーカーのICレコーダー(ボイスレコーダー)にはイヤホンが付属しているはずです。
なければ、百均のイヤホンを挿すだけでも効果があります。ちなみにセリアではその名も「人の声が聞き取りやすいステレオイヤホン」を販売しています。人の声に含まれる周波数帯の音が、強調して聞こえるようになっています。実際に使用しましたが、確かに! ただ、断線したか何かで、短期間のうちに片耳からしか聞こえなくなり……。消耗品としておすすめします。
削除
イヤホンやヘッドセットでも聞き取れなければ、潔くその録音音声を削除します。録音中にモラ発言がなくて空振りに終わった場合も同様に破棄します。どうせ使えない音声を残していても、後々、必要な音声を引っ張り出すのが面倒になるだけです。
名前の変更
削除せずに残った録音音声は、いちいち再生して中身を聞かずとも、ある程度内容を類推できるように、名前(ファイル名)を自分が分かりやすいものに変更します(安いICレコーダーでは対応していない場合も)。
iPhoneの「ボイスメモ」アプリでは基本的に「新規録音」「新規録音 #2」「新規録音 #3」のような名前で録音が保存されます(GPSを有効にしていない場合)。これを見ただけでは中身はさっぱり分かりません。ボイレコ(ボイスレコーダー)では「20201108153205」などと、録音を開始した日付(年月日)と時刻(時分秒)をファイル名の一部に含めるものが多いです(違うものもある)。これなら記憶と照らし合わせてヒントを得られますが、録音件数が多くなり、録音してから間が空くにつれて、厳しくなっていきます。
ちなみに、私は「20201108153205–もう離婚・出て行け」のように、録音開始の日時と共に、その録音音声でもっともモラい発言をファイル名に入れて保存していました。
メモ
さらに一歩進めるなら、録音音声の中身について記憶が鮮明なうちにメモを残すと、のちの参照性が飛躍的にアップします。
私はモラ夫がヤバい発言をしたら、時間を確認して記憶するように努めていました。その時刻をメモに含めておくと、ファイル名にある録音開始時刻から計算することで、頭出しをしやすかったです。そのために時計をあちこちに置いて、いつも腕時計をしていました。
文字起こし
文字起こし(発言内容をテキストとして打ち込む)は、現実に必要になったときに行うのでいいと、私は思います。離婚調停で正式な証拠とするには文字起こしをしたテキストが必要ですが、調停委員に訴えるためだけなら再生して終わりの場合もあります。内容が内容だけに、心がやられる作業ですし……。
ICレコーダー(ボイスレコーダー)で再生する場合、スロー再生(再生速度を遅くする)やリピート再生(指定した区間を何度も再生する)といった便利機能があるかもしれません。オリンパス、ソニー、パナソニックといった日本メーカーのものなら、再生機能が充実しています。マニュアルを参照してください。
iPhoneのボイスメモでの操作


この図はボイスメモの画面です。ボイスメモでは、操作したい録音をひとつ選択したら、そこから再生・削除・名前の変更を行うことができます。
■ 再生 → 画面下部の再生ボタン をタップします
■ 削除 → 画面左上のゴミ箱ボタン をタップします


■ 名前の変更→ 名前をタップします。右のようにテキストを編集できるようになります
コメント