子供(未成年)がいる夫婦の離婚調停において、親権で揉めると、父母のどちらが子供の養育にふさわしいか調査が行われます。また面会交流の有無や頻度が争点になった場合も同様です。
私の調査官調査の体験談を全4回の記事にまとめます。この記事はその初回です。
調査官調査の流れ
私が経験した、調査官調査の流れをまとめます。なお新型コロナ禍の前のことです。離婚調停にて、子供たちの親権を私もモラ夫も主張。ついでに面会交流についても対立。
調査官調査のうち、私が直接関与したものは、次の流れのとおりに行われました。
- 離婚調停(数回)
親権者としてふさわしいことを父母双方が主張。決着がつかないので、調査官調査を行うことになる
- 調査官調査 その1:私の面談
家裁にて、調査官と私の1対1で面談。この記事の後半に体験談を掲載
- 調査官調査 その2:自宅にて家族で面談
家裁調査官が自宅(別居先)を訪問。私、子供2人、母と面談。「家裁調査官がウチにやってきた!――調査官調査の体験談(その2)」に体験談を掲載
- 調査官調査 その3:長女の面談
長女が調査官と1対1で面談。「娘と家裁に行ってきた!――調査官調査の体験談(その3)」に体験談を掲載
- 調査報告書の入手
弁護士経由で調査報告書を受け取る。後日、体験談を公開予定
- 離婚調停
調査報告書を受け取って数日ほどで離婚調停が行われた
調査官はこの他にもいろいろな場所に立ち寄って、現地調査をしました。
- 別居前の自宅(モラ夫と面談)
- 小学校・保育園
- 相談先(児童相談所など)
かなり遠方に別居した場合には、電話による調査で済ませこともあるようです。また新型コロナ対応で、今現在はやり方が違うかもしれません。ここで挙げたのは、あくまでも私個人の体験に沿ったものになります。
体験談(私の面談)
これは私と調査官の1対1での面談の記録です。
まったく気の合わない夫婦だったのに、離婚調停ではお互いに主張することは息ピッタリでした。つまり、我こそは子供の監護者にふさわしい、なぜなら監護の大半を担ってきたのは自分だから、と。
他の争点は徐々に片付いていく一方で、子供に関しては親権も面会交流も何もかも合意できませんでした。そういう夫婦は多いようで、自然な流れで調査官調査に進みました。離婚調停の場では面談や訪問のスケジュールだけ決めました。
私に対する調査官調査の当日、私は弁護士を同伴せず一人で、すっかり行き慣れた家裁に向かいました。
離婚調停で使われているのと同じ部屋で、調査官と差し向かいで座って、調査官調査の開始です。前半は私の主張・意見・育児環境などを調査官が聞き取り、後半は子供たちの心理面の確認を行いました。
まず前半。「私の主張・意見・育児環境」については、それまでの離婚調停すべてに同席してた調査官はすでにご承知。こちらはスムーズに進んで、さっと終わりました。
メインは後半部分です。後日、調査官が子供たちと会って話をするに当たり、子供の心理状態の確認に結構な時間が割かれました。別居前のくっそ辛かった生活や、両親の離婚について話題にせざるを得ないので、調査官が配慮してくださったものと解釈しています。
ただ、離婚という大人の事情に子供を巻き込んで、わざわざ子供に辛い思いをさせる仕組み自体は、恨めしくも思いました。調査官調査の体験談(その2)で、この辺りに触れています。よろしかったらご確認ください。
私個人と調査官とのマンツーマン面談は緊張することなく終わりました。
全般的な印象として、ネット上で問題視されていること(でっちあげDV、片親疎外など)については、専門家である調査官はすでに重々ご承知だと思います。裁判所が母親(私)の片棒を担ぐ、なんてことがないように、騙されないように注意しているように感じました。「裁判所は母親の味方」という言説を目にすることもありますが、そんなことはこれっぽっちも感じませんでした。
この頃に役立った本
この頃はよく『DVにさらされる子どもたち――加害者としての親が家族機能に及ぼす影響』を読んでいました。この本はDV家庭の離婚に関わる法曹関係者に向けた本で、まさに家裁調査官などを対象としています。
もっともらしく聞こえても、直感的におかしいと感じるモラ夫の主張……。モラ夫の主張のどこがどう変なのか、言葉で表すために参考になりました。
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